11月23日、祝日ですが、本堂修理に関わって下さる予定の建具屋さんが来寺され、現地調査、並びに西光寺からの修理に関する要望等を伝える打ち合わせを行いました。
今回予定している西光寺の修理計画は、優先順位の第一番目が耐震補強工事になる為、既存の建具の一部が耐震壁に変更になります。
残る建具は、現状を出来るだけ維持したまま、新調ないし修理をお願いしています。古い木材でも、再利用できるものは再利用したいとお寺からはお願いしました。
本堂正面の蔀戸と引違格子戸。蔀戸に関しては特に下部は毎回の取り外しの為、ヒバタをはじめ随分傷んでいる箇所が目立ちます。上部の格子部分は見た目は大きな損傷はないと思われますが、永年の風雨によって木が痩せ細っている感もあります…。採光の為、上部の板張り部分は全て明かり障子に変更してもらいます。再用できる木材はどれくらいなのかわかりませんが、改修案を提案していただきます。
山門も門扉が随分傷んでいますので、新材で作り直すか、欠損部分を上手く継ぎ合わせて修理するか、企画提案をお願いしました。
その他、東面の雨戸を舞良戸に変更する事や、西面の窓枠の活かし取り修理、脇檀下の引き違い戸収納等をお願いしました。
話は変わりますが、内陣と外陣の境界にある欄間、当初は耐震補強の為、欄間の裏に荒壁パネルという耐震壁を入れる計画でしたが、それでは欄間の透かしが活かせないということで、欄間裏の荒壁パネル化を止め、蔀戸上の小壁部分を耐震壁に変えるとどうなるか、また、西側に耐震壁を増やしたらどうなるのか、中島工務店さんに限界耐力計算の再計算を依頼していましたが、口頭で、極稀地震でX軸桁行方向1/24→1/23、Y軸梁間方向1/24→1/25になるとの報告を受けています。値が小さいほど、地震の際の変形角が小さく良いのですが、桁行方向は当初の計画より耐震性が少し弱くなってしまいます。西光寺の総代様に非常に詳しい方がいらっしゃるので、再度審議して最終結論を出したいと思います。
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