3月5日(土)、14時から小一時間程、檀信徒の皆様向けの本堂改修の現場見学会を開催させて頂きました。20名程の皆様に参加していただき、無事第1回目の見学会を終えました。
それに先立ち13時から臨時の総代会を開催し、本堂改修工事の仕様変更や別途工事についての審議がなされました。特に棟鬼瓦鰭については3月末までに意思決定をおこなわなければならなかったので、今回の審議で結論を出すことになりました。結果、西側2枚は内訳書のとおり修繕再用となりましたが、東側2枚は修繕再用から新規作成に変更となりました。工務店との協議の上、総価定額方式での契約の為、契約金額に変更はなしという事になりました。
14時からは一般の檀家様も交え、現場見学会。先ず書院でスライドを用いて本堂の改修状況の説明を20分程、施工主の中島工務店さまにして頂きました。スライドもビフォーアフターの写真を中心に、丁寧な説明があり、参加者の皆様もよく理解できたのではないかと思います。
その後はヘルメットを装着して工事現場の本堂へ。
本堂入り口では古い妻飾りが展示されていました。銅板巻きの懸魚・破風は、木材の劣化により後から巻いたものではないかと推測されていましたが、実際銅板巻きを取ると、元々銅板を巻く事を前提に木材が制作されていたとの報告を受けました。一般的には綺麗な木目の彫刻で妻飾りを作成する事が多いようで、西光寺は何故そのようにしたのかは謎とのことです。また、昔は大きな木材を入手するのが難しかったのか、部材の所々が和釘でつないで制作されていたこと等の報告も受けました。瓦は200年前のものがやはり落ちずに残っていたようで、表面が手作りの凸凹した部分があること等の説明をして頂きました。
丸太のままの野垂木の説明。昔は製材手間がかなりかかったようで、丸太をそのまま野垂木として使用していた説明を受けました。現在は角材で野地板とフィットするように野垂木を加工します。垂木の表面は凸凹で虫に食われたような穴がたくさん開いていますが、木を切断すると、きれいな状態であることも説明頂きました。メンテナンス次第で木材の寿命はかなり長くなります。
母屋の継手の説明。継ぎ目が合うように墨書が書かれてる事、昔の大工さんの遊び心でムカデの絵や水玉の絵を描いた墨書が残っていること等の説明を受けました。なお、母屋の木材表面が凸凹していましが、ちょうな(手斧)で削った跡だそうです。ずいぶんと手間暇かけて製材された証です。
本堂内で耐震補強の足固め・仕口ダンパー(免震装置)の説明を受けました。
承応元年(1652)、元禄十年(1697)、文政五年(1822)の3枚の棟札も展示されていました。写真は文政五年のもの。
本堂内の見学の後、希望者は足場を登り屋根の視察へ。午後3時頃に流れ解散となりました。中島工務店さんの丁寧な説明を受け、皆さん満足度の高い見学会となったのではないでしょうか…。
見学会は随時受け付けています。ご興味のある方は西光寺(072-751-2206)までお問い合わせください。
Comments